バスの走行距離の目安は?買い替えのタイミングを紹介

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バスの走行距離の目安は?買い替えのタイミングを紹介

乗客の安全を守りながらバスの運行を続けるためには、適切なタイミングで車両を交換する必要があります。しかし、バスの寿命は、バスの種類によって異なります。これは、バスを走らせる目的や1回で走る距離、部品や車体へかかる負担が、それぞれ違うためです。そのため、バスには、走行距離と使用年数が一定の数値まで達したら寿命とする、目安の数値が設定されています。その数値を目安に実際の車両の状態を見ながら、あらゆる面から買い替えのタイミングを判断しましょう。

今回の記事では特に走行距離を取り上げ、バスの種類ごとの走行距離の目安や、バスを買い替えるタイミングを紹介します。

バスの走行距離の目安はどのくらい?

バスの走行距離の目安は、バスの種類によって異なります。バスの種類ごとに目安となる数値を紹介します。

路線バス

路線バスの走行距離の目安は、50万km~100万kmです。路線バスは年間で走る距離が平均で5万km~6万kmといわれているため、10年~20年使用できる計算となります。

路線バスは町中を走り走行距離が短いため、寿命が長いと思うかもしれません。しかし、路線バスは、信号やバス停で停車と発車を小まめに繰り返すため、ブレーキやエンジンへの負担が大きく寿命が短い傾向にあります。特に停車する回数が多い都市部の路線バスは、地方を走るバスより内部の部品が劣化しやすくなります。そのため、バスが走る場所によっては、目安となる走行距離よりも早く寿命が来ることもあるでしょう。

高速バス

高速バスの走行距離の目安は100万km~200万kmです。遠い都市間を結ぶ高速バスは、年間で10万km~20万kmもの長距離を走ります。高速バスは1回で走る距離が長い上、高速道路でスピードを出す分、町中で走るよりもエンジンへの負荷が高くなります。そのため、エンジンの寿命が短くなりやすく、使用年数の目安も5年~7年と他のバスより短い傾向です。

観光バス

観光バスの走行距離の目安は、高速バスと同じく、100万km~200万kmです。観光目的で利用され高速道路も走るため、走行距離は年間で10万km~20万kmと長くなります。しかし、高速バスとは異なり、観光バスは乗客が観光している間に停車している時間が長いため、使用年数で考えると観光バスの寿命は長い傾向にあるでしょう。

観光バスは向かう先によって、高速道路を通るルートの有無や走行距離が変わります。かかる負担や寿命が観光バスごとに違うため、走行距離や使用年数、車両の状態をそれぞれ確認して、買い替えのタイミングを計りましょう。

マイクロバス

マイクロバスの走行距離の目安は約100万kmで、使用年数は15年~20年が目安です。マイクロバスは、飲食店や旅館の送迎、地域巡回、幼稚園の送迎などに使われる小型のバスです。1回あたりの走行距離は短いものの、短い距離を何度も走るためエンジンやブレーキに負荷がかかりやすく、部品の劣化が早い傾向にあります。

マイクロバスの使用目的はさまざまなので、走行距離だけで買い替えのタイミングを計るのは難しいでしょう。バスの劣化状態を見ながらタイミングを判断する必要があります。

バスの走行距離が長くなるとどうなる?

走行距離が長くなると、高額な維持費や消耗品の摩耗などのデメリットが発生します。

維持費が高くなる

バスの走行距離が長くなると、部品の劣化で故障の発生や修理の回数が増えるため、メンテナンス代や修理費などでバスの維持費が高くなります。特に、エンジンは使う部品が多いため、各種部品の交換や修理が間に合わないとエンジン本体に影響が出てしまいます。そうなればエンジンの修理代が高額になる場合もあるため、注意しましょう。

また、バスにはさまざまな税金がかかります。中でも自動車重量税は、新車登録から一定年数が経過した車両に対して税金が高くなる制度があります。そのため、走行距離・使用年数が長くなった車両は、維持費がさらにかかるようになるでしょう。

消耗品の摩耗が進みやすい

走行距離が長くなったバスは、部品など消耗品の摩耗が進み、部品の機能が低下しやすいのがデメリットです。また、走行距離が長くなると、エンジン内部や吸排気用ダクトにカーボンがたまり、機能が低下する場合もあります。これら部品の機能が低下すると燃費が悪くなり、燃料コストがかかる原因となります。

なお、車内の設備の摩耗が進みやすいのが、高速バスです。高速バスは1回に走る距離が長く乗客が長時間座席に座るため、座面のヘタレや傷みが起こりやすくなります。高速バスのタイヤも、他のバスと比べると減りが早い傾向です。

バスの買い替えを検討すべきタイミング

バスの買い替えを検討すべきタイミングは、走行距離の数値や部品の劣化具合、設備の古さで判断すると良いでしょう。

走行距離

走行距離がバスの種類ごとに設定された寿命の目安となる数値に達したら、買い替えを検討するタイミングです。特に高速バスは、使用年数よりも走行距離を基準にしましょう。高速バスは、走行距離が長くなった時点で使用年数が基準に満たなくても、買い替えが必要と判断されることがあります。高速バスは一度に走る距離が長い上、他のバスと比べると車体や部品にかかる負担が大きいためです。

一方で、観光バスは、使用年数で寿命を判断します。あまり距離を走っていない観光バスでも、使用年数が基準に達したら買い替えのタイミングと判断されることもあるでしょう。

部品が劣化したとき

バスの部品が劣化したときは、買い替えを検討しましょう。前述のようにバスの走行距離が長くなれば部品が劣化し、修理代が頻繁にかかるようになります。さらに、部品が劣化したバスは、火災のリスクが高まる傾向にあります。エンジンの燃焼装置や潤滑装置は、劣化や摩耗によるオイル漏れが原因で火災を引き起こす可能性があるためです。

また、バスの部品はある程度の年数がたつと、生産終了となります。年式が古いバスは部品が調達できず修理ができなくなることもあるため、そのときはバス自体の買い替えを検討しましょう。

設備が古くなったとき

バスに搭載されている設備が古くなり、乗客のニーズに応えられなくなった場合も、買い替えを検討するタイミングです。近年では、乗客が車内でスマートフォンやタブレット、パソコンを使用することが多くなっています。USBポートやコンセントの有無で乗るバスを選ぶ乗客もいるため、これらの設備が搭載されていれば、乗客数の増加につながるかもしれません。

また、バスの燃費が悪いと感じたら、環境に優しいアイドリングストップ機能や低燃費タイヤが搭載されたバスに買い替えるのも一つの手です。バスの燃費が良くなれば燃料代も節約できるため、長期的に見れば経済的です。さらに、これらの設備はバスの加速・減速時の車内の揺れを抑え、乗客が快適に過ごせる効果も期待できます。

バスの走行距離を目安に買い替えのタイミングを計ろう

バスの走行距離は、使用年数と併せて、車両の寿命を判断する重要な要素です。走行距離が長くなれば部品が劣化し、メンテナンス代などの維持費が増加します。また、故障などのトラブルも多くなります。そのような場合は、走行距離と使用年数を一つの目安としながら、車両の状態や今後の維持費などさまざまな面から総合的に判断して、車両の買い替えを検討しましょう。

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