バス下取りのメリット・デメリットや買取との違いを紹介
現在保有しているバスが古くなり、新しいバスに買い替える際は、下取りを検討するという方法があります。バス下取りにはさまざまなメリットがある一方、いくつか注意しなければならない点もあるので、メリットとデメリットの両方をよく理解した上で下取りを選ぶかどうか考えましょう。
今回はバス下取りのメリットとデメリット、買取との違いについて解説します。
バス下取りのメリット

既存のバスを下取りに出して新しいバスを購入する場合、以下のようなメリットがあります。
手間を省ける
バス下取りの一番のメリットは、バスの買い替えの手間を省ける点です。下取り以外の方法で新しいバスに買い替える場合、既存のバスの売却と新しいバスの購入という2つの手続きを行う必要があります。
一方、バス下取りの場合は既存のバスの引き取りと新しいバスの購入を同時に行えるため、買い替えの手間を大きく減らせます。
手間が省けることで時間の節約にもつながるため、「今すぐ古いバスを処分して、新しいバスに買い替えたい」という方にとって大きなメリットとなるでしょう。
買い替えの直前まで既存のバスを利用できる
ディーラーや自動車販売店の中には、下取りと納車のタイミングを合わせてくれるところもあります。この方法なら、新しいバスが納車される直前まで既存のバスを利用できるため、業務に支障を来すリスクが減るというメリットがあります。
一方、買取の場合は先に既存のバスを処分してしまうと新しいバスを買い替えるまでの空白期間が生じます。また、新しいバスに買い替えてから既存のバスを処分する場合も、新しいバスとの重複期間が発生して余計なコストがかかってしまいます。
このように、下取りなら古いバスの処分と新しいバスへの乗り換えを同時に行えるため、スムーズかつ効率的に買い替えができるところが大きなメリットでしょう。
下取り価格分を買い替え費用から差し引くことができる
バス下取りでは、既存のバスの下取り価格が新しいバスの買い替え費用から差し引かれる仕組みになっています。
例えば新しいバスの購入費用が500万円、既存のバスの下取り価格が50万円だった場合、バスの購入費は500万円から50万円を差し引いた450万円となります。仮に新しいバスを購入してから既存のバスを売却する場合、買い替えの時点では既存のバスの売却代金を購入費に充てることができないため、売却代金が手に入るまでの間、資金繰りに困る可能性もゼロではありません。
下取りの場合、既存のバスの下取り価格がそのまま新しいバスの購入費に充てられるため、購入時の負担を軽減できる点が魅力です。
バス下取りのデメリット
バス下取りには多くのメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。メリットばかりを重視して下取りを選んでしまうと後悔する可能性があるので、注意点やリスクもしっかりと把握しておきましょう。
ここではバス下取りのデメリットを5つご紹介します。
買取より安くなる場合がある
ディーラーによるバス下取りは、一般的な買取に比べて査定価格が低くなりやすいといわれています。
その理由として、新車販売を主とするディーラーは中古車相場に精通しておらず、市場ニーズを踏まえずに査定が行われることや、新車販売に重きを置いている関係上、中古車を高く買い取って売却することにあまり積極的ではないといった背景があるようです。
このような事情から、ディーラーのバス下取りでは高値査定はあまり期待できないでしょう。特に他社製のバスは下取り価格がさらに低くなる傾向があるため、注意が必要です。
新しいバスの購入が前提となる
バス下取りを利用するには、古いバスを引き取ってもらう業者で新しいバスを購入することが前提となります。特にディーラーの場合、取り扱っているのは自社製のバスが中心となるため、下取りに出すと買い替えのバスの選択肢が限られてしまいます。
「A社のバスからB社のバスに乗り換えたい」「複数のメーカーのバスを検討したい」というケースでは下取りは不向きでしょう。
既存のバスの売却代金を他の用途に使えない
バス下取りでは、既存のバスの査定価格は自動的に新しいバスの購入費に充てられるため、依頼主はバスの売却代金そのものを手に入れることはできません。
当然、売却代金を他の用途(他のバスのメンテナンス費や燃料費など)に充てられないため、一般的な買取よりも利便性は低くなります。
手数料を取られる場合がある
バス下取りを利用すると、ディーラーによっては下取り査定料といった名目の手数料を取られる場合があります。
査定の結果、下取りを断念したとしても、一度支払った手数料は返金されないため、気軽に査定を依頼できないところが難点です。
査定基準が不明瞭
バス下取りでは、下取り価格が新しいバスの購入費に充てられるという性質上、下取りに出したバスの査定評価がはっきりしないケースが多いようです。
また、他の値引きとまとめて見積もりを提示される場合もあることから、下取り評価が適正だったのかどうか、依頼者側から判断しづらいというデメリットもあります。
「古いバスにどれだけの価値があったのか知りたい」「査定基準が曖昧だと納得できない」という方はバス下取りに不満を感じる可能性が高いでしょう。
バスの下取りと買取の違い

バスの下取りと買取は、どちらも既存のバスを処分するという点は共通していますが、いくつかの点で明確な違いがあります。
ここではバスの下取りと買取の違いを4つのポイントに分けて解説します。
利用条件の違い
バス下取りでは、新しいバスの購入を前提として古いバスの引き取りを行います。つまり、新しいバスの購入と既存のバスの処分がセットになっており、下取りだけ出して新しいバスを他社で購入するという方法は利用できません。
一方、バス買取は新しいバスの購入を前提としていないため、既存のバスのみを単体で売却することができます。
以上の点から、バス買取の方が利用条件のハードルは低いでしょう。
査定価格の違い
既存のバスの査定価格は、一般的に買取の方が高くなる傾向にあります。買取の場合、マニュアル的な査定ではなく、市場ニーズや人気オプションの有無などが評価に反映されるためです。
また、査定の基準は買取業者ごとに異なるため、複数の業者から相見積もりをとることで、より好条件で既存のバスを売却できる可能性があります。
手元に残るお金の違い
バス下取りの場合、既存のバスの査定価格は全て新しい車の購入代金に充てられるため、手元にお金が残ることはありません。
一方、買取の場合はバスの売却金を手元に残すことができます。お金の使い道にも制限がなく、新しい車の購入代金に充てても良いですし、他の用途に使うこともできるため、柔軟な活用が可能です。
査定に出すときのコストの違い
バス下取りでは査定手数料が発生するケースがありますが、買取の場合は基本的に無料で査定してもらえるパターンがほとんどです。
中には無料出張査定などに対応しているところもあり、手間やコストをかけずにバスを査定してもらえます。無駄な費用を抑えることで、より高いコストパフォーマンスを期待できるでしょう。
バス下取りよりもバス買取の方がメリットは大きい
バス下取りは、古いバスの処分と新しい車の購入を同時に行えるため、手間を省けるという利点や、買い替え直前まで既存のバスを利用できるなどのメリットがあります。
一方で、査定額が比較的低いことや、新しい車両の購入が前提である、バスの売却代金を他の用途に使えないなど、いくつかのデメリットもあります。
手間を省くことを重視する場合は下取りを検討しても良いですが、「より良い条件でバスを処分したい」「手元にお金を残したい」といった希望がある場合は、バス買取を検討した方が良いでしょう。


